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株式会社紀伊國屋書店
背景効果システム概要今後の展開会社概要

出版業界の流通を革新する「Publine」は、業界のスタンダードサービスへ
~1995年から提供するサービスは進化し続け、
               10億件のデータを保有、POSデータもリアルに更新~


 紀伊國屋書店は、和洋書籍・雑誌の販売を中心に出版・ホール運営など様々な事業を全国主要都市で展開しており、国内は63店舗10営業(本)部(30営業所)・73ブックセンター、海外には26店舗を構えています。
昭和2年の創業以来、国内店舗はお客様サービスの充実をモットーに豊富な品揃えで多様なニーズに対応、外商部門(営業総本部)は大学・官公庁・企業などの法人向けに多様な営業展開を行っています。

 情報テクノロジーも積極的に取り入れ、日本初のインターネット書店「BookWeb」、店舗の在庫検索
「KINOナビ/KINOモバイル」、法人向けインターネット書店「BookWebPro」、学術資料・専門書の情報を提供するツールの「e-Alert」など、お客様とのチャネルを増やし、サービス向上に努めてきました。
1995年にはホストコンピュータとISDN・専用端末のプラットフォームで出版社へ国内店舗のPOS売上データを提供する「Publine」が開始されました。

       
背景
新しい技術を積極的に導入しサービス向上


 出版業界全体を見ますと、2007年度は書籍と雑誌を合わせて33億6000万冊以上の売上規模で、出版社は4000社を超え、書店数は全国で17000店にのぼります。この業界のビジネス環境には以下のような特徴があります。

 

 このような状況のなか、「返品率の減少」、「品切れを防ぐSCM」が大きな課題となっています。書店が売れ残りを返品する割合は、平均して年間39%という統計があります。一方ではベストセラー本などの売れ筋商品の重版が間に合わず、販売機会を逃すという問題も発生します。
「Publine」は、社内用に開発したシステムを出版社の営業担当が利用していた背景から、出版社・取次店向け実売データ検索・分析のASP形態での有償サービスとして1995年からスタートしました。

 

 当時は、紀伊國屋書店のホストコンピュータで自社出版物のデータのみを提供していました。講談社をはじめとして80社ほどの出版社が利用していましたが、専用端末・専用回線の導入コストやデータ量の増大、サービス時間の延長など様々な要望や課題が出てきました。
その後ITテクノロジーの進化により、オープン環境でコストパフォーマンスの良い大容量データを扱えるプラットフォームが整ったことや、インターネットの普及により現在では「Publine Web」が新しいサービスとして提供されています。出版社側はブラウザを利用することでユーザ数の拡大が可能となり、出版部・出版企画部・編集部・広告宣伝部・営業部など多くの現場でデータ活用が進みました。
また、他社の出版物の販売数値も公開したことで、営業や重版などの戦略立案に大きく役立つこととなり、業界全体のスタンダードサービスとして広く認知されるようになりました。藤井氏は「約10年間のIT環境の進化は劇的なものがありましたが、新しい技術を積極的に取り入れることでサービス時間やデータ量の拡張に耐えられる仕組みを作ってくることができたとシステム部門の挑戦を振り返ります。

 POSデータのほぼリアルタイム更新も可能となり、大容量の明細データをサーバの負荷だけで運用できるようになりました。データウェアハウスの浸透が各現場でなくてはならない指標として活用されるようになっていったのです。
2008年3月にはBookWeb、海外店舗、営業所の各メニューと紀伊國屋書店全部門(国内店舗、BookWeb、海外店舗、営業所、大学ブックセンター)の実売データ検索・分析メニューが追加され、サービス向上のための施策は続いています。

       
効果
ブックマイレージ削減に貢献

 
POSレジと「Publine」によって、書籍単品単位の販売情報をリアルタイムに検索・分析することができます。Publineサービスを利用する出版社は、売れ筋や属性毎のトレンドを分析することで、重版や商品供給の戦略を立て品切れによる販売機会の損失を防ぐことができます。また各種広告などのプロモーションを実施した場合の反応・効果をきめ細かく検証することも、デイリーデータや地域別データを使うことで容易になりました。

【画面の一例】(クリックで画面表示)
売上推移          客層分析          商品指定売上

 取次店では出版社別・商品別の在庫や売上げを確認することで、書店への供給や自社在庫の調整をすることができます。
紀伊國屋書店のデータを自社内だけで活用するのではなく、業界全体の活性化・経営合理化に役立てよう」という大きな概念のもとに計画された仕組みは、10年以上使い続けられ業界全体に広がり現在では約280社500ユーザIDを発行し、サービスを利用している出版社は、紀伊國屋書店全店舗の売上の実に70%以上のシェアになります。
書籍の出版・物流・販売という一連の流れの中で、在庫・廃棄・物流の無駄を排除し、返品を含めたブックマイレージともいうべきCO2削減に貢献しているといっても過言ではありません。出版業界のニーズを常に先取りしたサービスをいち早く展開してきたことで、各社でのデータ活用は様々な場面でビジネスに不可欠な要素として使われています。

 

 
システム概要

Publine システム構成図(クリックで拡大)

 

今後の展開
 
 今後は、出版社とのコミュニケーションを深める手段として、Publineセミナなども予定しています。また、テキスト(教科書等)の販売情報など提供するデータの拡張にも努めていきます。
「常にサービスを重視し技術と共に進化してきたPublineの仕組みは、今後も出版業界のニーズを重視して変化に素早く対応する仕組みを構築していきます」と藤井氏は今後の方向性を語ります。
会社概要

株式会社紀伊國屋書店  http://www.kinokuniya.co.jp/
インターネット書店「BookWeb」  http://bookweb.kinokuniya.co.jp/

 
創 業: 昭和2年1月22日
社員数: 3,000名
資本金: 3,600万円(2008年4月1日現在)
この資料は、2008年4月に取材した内容をまとめたものです。

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