インターネットとモバイルで営業スタッフをパワーアップ
ビール、ワインを始め、各種飲料を製造販売しているサッポロビールでは、新しく営業活動を支援する「StarNet」システムを構築しました。営業スタッフが外出先から会社のシステムにアクセスし、検索、データを取り出し、商談に役立てるというものです。そこでクライアント・サーバーとイントラネットとの共存に対応できるForeSiteが採用されました。
サッポロビールでは営業活動を支援するためのシステムを強化しています。その背景にはビール業界における競争が、年々厳しくなってきているということがあげられます。そして営業のスタイルも変化してきており、勘や経験よりも、実際の数字を見せて商談を行う方がより効果があがると考えるからです。
「データや情報をベースにした営業活動をしていきたいということです。当社ではふたつのタイプの営業スタイルがあります。一つが都市型と呼ばれる営業スタイルで、毎朝毎夕事務所に戻ってくるタイプです。もう一つは地方型と呼ばれ、毎週月曜日、事務所に出社して報告や会議を行い、残りの火曜から金曜日にかけて地方ホテルに滞在するというものです。都市型の営業スタイルに関しては前日までのデータを入手することができますが、地方型の営業スタイルでは、1週間前のデータしか手に入れることができません。この地方型の営業の情報収集力を都市型の営業と同じレベルにしたいということも営業部では大きな課題でした」と当時、営業部の担当部長だった綱氏は語られます。
解決する手段としてあげられたのが各営業マンがモバイル端末を持ち、出先から自分の欲しい情報を検索し、加工できる環境を整備することでした。事務所で働いている人と同じような環境を作り営業活動に役立てるということです。現在、同社の営業スタッフはパソコンを1台ずつ持ち歩き、得意先に最新の情報を見せながら商談を進めることができるようになっています。正確な数字に基づいたデータを使用するため、得意先への提案力が向上したとのことです。
【ネットワーク構成図】
「既存のクライアント・サーバー型のシステムと共存という形でインターネットを介したモバイルコンピューティングでの営業活動を支援するという仕掛けができないか、と考え出したのが昨年の6月頃です」と駒澤氏は振り返られます。97年6月に検討を開始し、9月にForeSiteの採用を決定、10月13日に営業支援システム「StarNet」の一部稼働開始、ForeSiteを使用した「StarNet」は12月1日に本格稼働しました。サッポロビールが構築した「StarNet」の特徴は、インターネットを利用して必要に応じてどこからでも情報が引き出せるということと、文字や数字だけでなく画像などのイメージ情報も共有できるということです。駒澤氏はForeSite選定の理由を、3つあげています。
(1) ODBCを使わずに済むこと
(2) 既存のサーバーの、プログラムを変更せずに利用でき、短期間で構築できるということ
(3) 負荷分散ができるということ
です。まず600から700台あるモバイル端末、デスクトップを含めると3,000もの端末からのトランザクションがこなせなければならないということが選択する上での大きな条件となりました。現在、「StarNet」では売上管理システムを中心に4つのシステムが稼働しています。レスポンス時間は社内では5秒以内、社外から携帯を使うと20秒ほどで確認することができます。実際に「StarNet」が稼働し始めて約半年が経過していますが、アクセス数も確実に増え、日に1,000〜1,500件となっています。現在、サッポロビールの営業スタッフは700人程度ですが、単純に計算しても1人1日、1回〜2回の割でアクセスしていることになります。導入教育では、導入の狙いをスタッフに理解させるということが一番重要なことで、それは「StarNet」の今後の発展へとつながっていきます。「StarNet」では各小売店の仕入れ情報のデータベースを持っているので、営業スタッフが小売店へ営業に行く時に最新の仕入れ情報を入手できているということは、営業上、最大の武器となります。
現在は情報の流れが検索という一方向となっていますが、今後は双方向の情報交換を実現するという目標が設定されています。またモバイル端末からは加工したデータを現地でプリントアウトすることはできません。紙に出力という方法だけでなく、「例えば時系列に並べたデータをExcelで作って、そのデータを紙に出力せずにお客様へ直接ファックスしたい」など、営業部門の「StarNet」への期待は膨らんできています。サッポロビールは、激化している店頭廻りの競争に打ち勝つためにも営業支援システムをさらに強化していくことを考えています。そして将来的には、末端の店舗在庫まで確認できるなど、サプライチェーン構想まで広がっていくと思われます。
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